新論文掲載:参加型予算編成は中間管理職のウェルビーイングを高めるか?
van der Kolk, B., Schoute, M., & Kuroki, M. (2026). Participative budgeting, job satisfaction, and presenteeism: survey evidence from middle managers. BMC Public Health
企業における「中間管理職」は、経営層と現場の間に立ち、戦略実行と人材管理の両方を担う重要な存在です。しかし、強いプレッシャーと過重労働にさらされやすい立場でもあります。本研究は、参加型予算編成が中間管理職の仕事満足度やプレゼンティーズムにどのような影響を与えるのかを実証分析しました。
研究の概要
- 対象:日本の大手上場製造業の中間管理職256名
- 方法:質問票調査
- 分析手法:構造方程式モデリング
主な問い
- 予算編成への参加は、管理職の職務満足を高めるか?
- それはどのような心理メカニズムを通じて生じるのか?
- 仕事満足度は、プレゼンティーズム(体調不良でも出勤して生産性が低下する状態)を減少させるか?
主な発見
①予算策定プロセスに関与できる管理職ほど
- 手続きが公正であると感じる(Procedural Justice)
- 組織への帰属意識が高まる(Organizational Identification)
ことが確認されました。
②公正であると感じ、自分を組織の一員だと強く認識する管理職ほど、職務満足度が高いことが示されました。
③職務満足度が高い管理職ほど、健康状態を統制した上でもプレゼンティーズムが低いことが確認されました。

